生活技能を回復してもらうために
ショートケア「スキルアップコース」では、回復期を過ぎて社会で生活している患者さまを中心に、生活改善・健康促進など「生活にいろどりを回復してもらう」ことを目標に、さまざまなサポートを行っています。
このコースは、さまざまな作業をとおして、実践的な技能を身につけていただくプログラムがメインです。たとえば、「料理」などもそのひとつです。このカリキュラムでは、調理技術が学べることはもちろんですが、「食で集う」という観点も重視しています。みんなで協力して作業を行うことは、達成感や大きな喜びを与えてくれるのです。
ほかにも、余暇の時間の活用技術を身に付けられるような運動・手工芸などのメニューもあります。
さらに、自分の病気について正しく理解するための「疾患教育」や、日常生活の問題について対処方法をいっしょに考えていく「グループワーク」なども行い、さまざまな観点から、社会復帰に向けたリハビリテーションを行っていきます。
ここでは、患者さま一人ひとりにあわせたリハビリテーションを行えるよう、細分化された様々なメニューを用意していますが、これは当クリニックの大きな特長ともなっています。
その方の人生に思いをはせる
私たちは、患者さまのこれまでの人生をしっかりと聞かせていただくように心がけています。そして、親密なコミュニケーションを重ねることで、その方が「何を希望されているのか」という本当の気持ちをしっかりと汲みとり、どんなサポートをすればその希望を叶えることができるかを、つねに考えるように心がけています。
ときには「仕事はしたくない」とおっしゃられる方もみえます。そんな場合は、その方とのたくさんの会話の中から情報を集め、「それは、こんなことですよね」と、“本人の思いを”言葉にしていくように努めています。そして、障害となっている問題を取り除くために、「こんなふうにも考えられるかもしれない」と、いろんな可能性を探っていきます。
少しでも光を見いだすことができ、患者さま自身に「やりたい」という意欲が芽生えると、そうした障害も徐々に解決していくことができます。どうしても解決できないこともありますが、「ここまでやれたんだ」という自信が持て、納得することができれば、それだけでも大きな進歩です。
心のよりどころになりたい
ひとりでいると、人間どうしてもいろんなことを考えてしまうものです。とくに、心が弱っているときはなおさらで、ひとりの時間は不安をあおり、病気を再発させてしまう危険性もあります。
また、ひとりで考えていて解決できない悩みでも、人と話すことで、意外なところからヒントが得られて答えが見つかるということは、健康な人でも誰もが経験していることだと思います。
そうした意味でも、定期的にセラピストに相談したり、患者さん同士でアドバイスをもらったりすることには、大きな意味があるのです。
「治りたい」「自分らしく生きたい」という気持ちは、誰もが持っているものです。私たちは、「希望」という名の大いなる力を信じています。
家族や会社の仲間には話せない、ここでしか話せないことがあると思います。このクリニックが、日々の生活の悩みを解消していただける場所になれるよう、精一杯努力していきたいと思っています。 |