同じ病気でも、大人と子どもではかなり違います
心療内科・精神科」の「児童外来」では、おもに16歳未満(中学3年生まで)の子どもさんを対象に 、成長期の心の問題を専門的に診させていただいています。
まだまだ日本では、「児童精神科」という分野は認知されていません。しかし身体疾患においては、大人を対象とする「内科」とは別に、子どもだけを診る「小児科」という分野が確立されています。それと同じように、心の場合であっても、子どもの病気は、やはり子どもの専門家が診ていくべきだと思っています。
子どもに特有の「自閉症」などの病気もありますし、10歳前後からは「うつ」や「強迫性障害」など、大人と共通の病気も出てきます。しかし大人と同じ病名であっても、適切な治療法や患者さまへのアプローチの方法は、かなり違うものなのです。
分かりすぎない
子どもは、症状や悩みを大人のようにうまく言葉で伝えられないことも多いものです。そうした、子どもの「言葉にできないはがゆさ」を充分くんであげ、心の中の問題、その子がどこでどうつまずいているのかなどを、うまく引き出してあげたいと思っています。
子どもも、独立した人格を持ったひとりの人間です。その子自身の意志を尊重し、本来のすばらしい可能性を、できるかぎり伸ばしてあげられればと考えています。
そして、つねに適切な診断・治療を行えるよう、少しトリッキーな言い方ですが、「分かりすぎない」ように心がけています。
簡単に分かったつもりになってしまうと、その子の内面の深い部分を見落してしまう危険性があります。だから、「もしかしたら別の可能性、違うアプローチがあるかもしれない」という思いをつねに忘れず、時間をかけて、できるかぎり患者さまの情報をたくさん集め、間違いのない診断・治療方針をくだすように努めています。
保護者だけでの相談にも対応
子どものことは、自分のことよりも辛いものです。替わってあげられるものなら替わってあげたいとさえ、思われるのではないかと思います。
当クリニックへは、どんなささいなことで受診していただいても、大歓迎いたします。できるだけ早い段階で来ていただいた方が、より早く元気になっていただけます。
さらに、子どもさんを同伴しない「家族相談」(親御さんなど、ご家族の方だけでの相談)も受け付けております。もちろん、ご本人を診察させていただかないと分からない部分も多いのですが、できるかぎりのアドバイスをさせていただき、心の重荷を少しでも軽くするお手伝いができればと思っています。
まずは、しっかりとお話をお聞きすること
子どもたちの元気こそが、未来への希望であり、宝です。ひとりでも多くの子どもさんに笑顔を取り戻していただけるよう、これからも地道に、しっかりと臨床を重ねていきたいと思っています。
そして、教育者としての立場からは、使命感にあふれる、良い専門家を育てていきたいと考えています。「地道な臨床と教育」、それが児童精神医療の発展のために、私が果たすべき役割だと考えています。
「まずは、しっかりとお話をお聞きすること」これは、診察をさせていただく医師だけでなく、スタッフ全員が心がけていることです。子どもさんやご家族の方の言葉、一つひとつをきちんと受けとめ、それにしっかりと応えていき、思いやりにあふれるクリニックにしていきたいと考えています。 |